2010年11月2日火曜日

3-3-2-2-1-1


タイトルはなんの数字かといいますと、
10月27日にリリースしたスピッツのアルバム『とげまる』
のオリコン・デイリー・チャートの推移です。

店頭入荷日の26日に3位からスタートして、
2日毎に順位を上げて行った。

そしてウイークリーでは2位。

こういうの、なんか嬉しい。

圧倒的な初登場1位ってのも恰好いいけど、
粘り腰でジワジワ順位を上げるのも、相当いい。


この前、ツイッターにも書いたんだけど、
今の時代なかなか新譜がドカンと売れなくて、
チャートにはかなりの割合の旧譜が並んでいる。

この状況って、ここ20年くらいの日本のチャート史
としては珍しい現象なのかもしれないけど、
UKチャートなんてずっとそんな感じだし、
Billboardもカントリー系の台頭が顕著なように、
昨今ロングセラーが非常に多い。


みんなもう、表面的なことでは騙されない。
無意味に派手な宣伝、売れてる感のでっち上げ、
もう通じない。世界的に。

そして、願望を込めて云えば、
「内容が素晴らしいものは時間がかかっても
最終的には成功する可能性が出てきた」
のではないか、と。

だからこそ、これからの音楽、
より丁寧に、より誠実に作らねば届かないような気がする。


今のCD産業の規模は、ピーク時の半分程度だけど、
1978年あたりと同等らしい。

逆にいえば、80年代から90年代の20年間が異常な
成長だったのかもしれないな、と。
特に90年代は、別に音楽が好きでもない人に
CDを売りつけていただけなんじゃないかな、と。

クラスの中で、音楽が大好きで話が合う奴なんて、
せいぜい一人いるかいないかだった。
学年全体で3人とか。
きっと今もそんなもの。
そして、CDを買うという行為以外の音楽への
様々な接し方が今はあるわけで
(パッケージ主体の)チャートからは、音楽全体の
流行の実態が、より見えにくくなるんだな、と。


さてと、そろそろ何を書きたいのか
わからなくなったのでやめます。

あ、先月20日に発売された、月刊音楽雑誌
「ミュージック・マガジン」11月号スピッツ特集に、
僕のインタヴューが載っています。
ユニバーサルのA&R、海部くんと共に。
インタヴュワーは能地祐子さん。
いつもダメでアホな話(失礼!)をしている相手にマジメに質問される、
という不思議体験でした。